古典「……さて、結構集まりましたね」
生物「ですね。出席率も高いようで、いいことです」
リス「……それ、人をふんじばって無理矢理連れて来た奴らの言えたセリフじゃねーだろっ!!この変態教師ども……っ!!」
現社「ほう、オレ様を混ぜるっつーのがいい度胸だな」
現文「……あのじじいが企画した時点で断れないって理解しろよ」
リス「うるせぇっ!!大体てめぇはいつもそうやって……」
英語「でも、ボクはどうせみんな集まるんだったら、弟だけを仲間外れにしたくなかったから……嬉しいよ！」
リス「…………」
古典「いやはや、皆さん仲がよろしくて結構なことですね」
現文「……で、じじい。これだけ人を集めて何させるつもりだ？」
地理「大した用事で無いのなら自分は自室へ帰りたいのだが」
倫理「右に同じく。真理が我を待っているのでな」
政経「きひひ、そう堅いこと言うなよなぁ……シラケちまうだろぉ？」
世史「まあ、わざわざ全員を集めようっていうんだから相当面白いことをするんだよね……？」
日史「ねぇ、人多いところって酔うから嫌なんだけど……」
現社「よし、お前ら一列に並んで歯を食いしばれ」
生物「文系の方々は皆さん個性的で……羨ましい限りです」
リス「……それ、マジで言ってんのか？」
現文「皮肉だろ」
英語「あっ、みんな来たよっ!!」
理総「す、すみませんっ!!実験に手間取ってしまいまして……」
化学「………………すまん」
物理「別に数分なんて誤差だろ誤差。おれっち気にしないよー大丈夫」
地学「……いや、君の話じゃないから」
数兄「馬鹿馬鹿しい。馬鹿は馬鹿同士群れていればいいのに、なぁ？」
数弟「…………うん」
物理「あーあ、またそうやって脅してー。ほら、弟君怖がってるよ」
数兄「……そうなのか？」
数弟「…………」
数兄「ほら、違うってさ」
英語「……相変わらずだね」
数兄「そういう貴方も全然成長していないみたいですね。心も、身体も」
英語「…………」
理総「ま、まあせっかく全員集まったことですし！ここは温和に、ですね、ねっ？」
物理「かーいちょー、威厳ないよー」
倫理「…………エウレカ」
物理「……ん？」
倫理「エウレカ、エウレカ……っ!!」
物理「うわっ、何だよ、っていうか誰……っ!?」
リス「……どうしたあいつ」
地理「また始まったか」
リス「また、って……」
世史「何かあの人月一くらいの頻度であんな風にテンション上がっちゃうんだよね」
日史「楽しいことが尽きなくて羨ましいわね」
現文「いや、そういう問題じゃないだろ……で、お前は何で寄っ掛かってるんだよ」
地学「あ…………ごめん」
現文「いや、別に謝らなくていいが……もっとでかくて寄っ掛かりやすい奴いるだろ……化学とか」
地学「いや…………あの人頼ったら悪い、し……」
生物「彼は現状、自分を鼓舞するので精一杯ですからね」
化学「………………平常心、平常心…………」
理総「あの……無理をなさらず」
化学「話し……かけるな……っ!!」
理総「ひ、ひぃっ!!ご、ごめんなさい……っ!!」
リス「…………賑やかだな」
現社「お前が静か過ぎるんじゃないのか」
リス「……こんな状態ではしゃげって方が無茶だろ」
現社「オレ様が若い時はこんなほっそい縄ぐらい簡単に千切れたんだがな。何だお前、黙って縛られるのが好きな変態か」
リス「人が下手に出れば……っ!?」
生物「駄目ですよ、逃げちゃ」
リス「……あ？」
生物「縛られて、自らの身が自由にならないことに絶望する表情がいいんですからね？」
古典「いやいや、それでも尚抗う姿というのも乙なものですよ？」
英語「ね、ねえ！先生たちっ!!僕の弟見ながら怖い話しないで……っ!!」
政経「きひひひひ、いい趣味してんなぁ……オイラもそういうの好きだぜぇ？」
英語「君は恐いからそんな床にへばりついて発言しないで!!」
化学「…………カオス……か」
物理「いーから誰かおれっち助けてくれないかなぁ……」
倫理「エウレカ!!」
数弟「……賑やかだね」
数兄「どうした、混ざりたいのか？」
数弟「…………」
数兄「馬鹿げた奴らだ。あんなのと付き合っていたら此方まで馬鹿になる、そう思わないか？」
数弟「…………」
数兄「……オレは、お前に真っ当な人間になってほしいと思ってるんだ。だから……こうして悪い虫がつかないように守ってやってるんだ。オレは……間違っているか？」
数弟「…………いや」
現文「で、だ……そろそろ何で俺たちを集めたのか、教えてくれてもいいんじゃないのか？」
古典「おやおや、せっかちさんは女性に好かれませんよ？」
現社「からかってないでとっとと要件済ませろ。俺様だって四六時中暇って訳じゃないんだ」
リス「からかって話こじらせた奴の言えたセリフかよ……」
生物「ですよね、雁字搦めになるのは貴方だけで十分ですのにねぇ……」
地理「…………帰っていいだろうか」
化学「…………帰る、か」
地学「あー……ちょっと待って、まだフラッとするから」
日史「あら、みんな帰るの？じゃあ、わたしも……」
倫理「エウレカ！」
古典「少しは落ち着きなさい。しょうがない方々ですね……最近の若い人は皆こうなのでしょうか、いと嘆かわしい」
現社「いいからおっさん早くしろ。そろそろ飽きてきた」
古典「……その言い種が気になりますが、まあ進めましょう。さて……ではまず皆さん、好きな動物は何でしょうか？」
現文「…………は？」
古典「私は……そうですね、鶴や孔雀なんかいいと思います。会長は何が好きですか？」
理総「え、えっと……自分は……」
生物「ちなみに私はマダガスカルヘラオヤモリなんかが好きですね。もう少し一般的なのではカザリキヌバネドリなんかも好きです」
理総「うう…………」
地学「……一気に難易度上がったね」
リス「……こんなの答えて一体何になんだよ」
現社「お前はリスとかか？」
リス「ちげーよ、教科名のイメージで決めんな!!うさぎだよ！」
現社「……いや、何か、すまない」
英語「ボクはライオンかなぁ……強いしかっこいいし！キミは？」
世史「僕？僕は……そうだね、カマキリ」
日史「あら、わたしへの当てつけかしら」
地理「自意識過剰だ。そして自覚があるなら改めろ」
日史「改めろって失礼ね。これがわたしよ、わたし。人間らしく生きてるだけじゃない、好きだから、好きなようにね」
地理「…………まあいい。勝手にしろ」
日史「言われなくてもね。で、あんた好きな動物は？」
地理「……コウモリだ」
化学「………………同じく」
物理「おれっちは……なんだろ、やっぱ自分かな」
地学「……君は一回生物の定義を確認し直すべきだと思うよ」
物理「じゃあそんなこと言ってるきみはどうなのかなー？」
地学「…………僕は、そうだね、」
倫理「エウレカ!!エウレカ!!」
現社「はいはい、わかったから大人しくしてろ。お前らは？」
数兄「オレですか？……そうですね、クモなんかは好きですよ」
数弟「…………兄貴と一緒だよ」
政経「きひひ、おれ、おれはなぁ……お前らみーんな大好きだぜぇ？なあ、お前もおれ好きだろ？な？」
理総「ひ、ひぃ!?自分は……自分はお犬様が好きであります!!い、いや、あなたも魅力的ではありますが!!」
古典「成る程、結構。いや結構。いい参考になりました」
現文「……で、どういうことなんだいきなり好きな動物聞き出して」
生物「これから不定期にこういった感じで質問コーナーを設けてみようかと思うんですよ」
現社「需要は知らんがな、思いつきだし参加不参加は任意だ」
古典「ただ、喋ってないと私たちお蔵入りしちゃいそうですしね」
現文「……一理ある」
日史「ふーん、面白そうじゃない」
世史「まあ、暇つぶしにはなりそうだしね」
政経「きひひひひひひひ、ひ、ひ、楽しそうだな、なぁ？」
リス「……くだらねぇ」
英語「えー、うっそだー！すっごい面白そうじゃん!!」
リス「…………あ、ああ」
地理「……それが決定なら従おう」
現社「お前らは？」
数兄「さて、どうする？」
数弟「…………兄貴の好きなようにしてくれればいいよ」
数兄「じゃあ参加で」
物理「おれっちやる気満々だよー、もっとみんなのこと知りたいしね」
化学「…………ああ」
地学「運動系じゃなかったらいいよ、僕は」
理総「では、みんな参加ということですね！」
古典「協力ありがとうございます。ではまた質問を持ってきますね」
生物「と、いうわけで本日は一端解散としましょう。後日また個人個人で呼び出し掛けますんで、よろしくお願いします」
現社「つーわけで、解散解散。あ、不良どもと変態仮面は後でオレ様の部屋来い」
現文「また麻雀かよ……」
理総「せ、先生!?ここは学校でありますよ!?模範たるものちゃんと規律に従って……」
現社「ああ、無理。オレ様が正義だし」
理総「え、ちょ、ま、待って下さい!!」
リス「おい不良教師!!せめてこれ解いてからにしろ……っ!!」
地理「……もうこの人数で集まりたくはないな」
化学「…………う、む」
倫理「さて、何故我は全裸で廊下に立っているのだろうか」